回転撹拌スクラバー アクアスピンスクラバー
基本原理
回転撹拌スクラバー(アクアスピンスクラバー)は、堆肥化施設等から発生する臭いの主要成分であるアンモニアが水に溶ける性質を利用し、臭いを除去する設備です。
アクアスピンスクラバー基本構造
気体であるアンモニアを水に多く溶解させるためには、気体と水がより多く接触する必要があります。
当システムは、この接触効率を向上させる手法として、回転攪拌スクラバー(アクアスピンスクラバー)を開発しました。
アンモニア臭気ガスを含む気体をブロアで本システムへ送り、処理することによって、アンモニア濃度が低減され排気されます。
本システムを稼動させる事によりアンモニアが水に溶け込み、その結果、大量の排水(アンモニウム)が生成されてしまいます。
そこで、本システムでは、回転撹拌スクラバー通過後の排水を、分解微生物が生息している循環水槽に一時貯留させ、
排水を浄化再利用するシステムを採用しています。
また、循環排水槽に堆積する汚泥(老朽化した浄化微生物等=有機分)は、底部に設置してある排泥ポンプにて取出し、堆肥化設備にフィードバックさせます。
通常のスクラバーに比べ、本回転撹拌スクラバーは、接触時間が長くまた遠心力による液体の飛散等の効果もあり、接触効率は格段に向上し、脱臭効果は抜群です。
アンモニアの臭気強度
アンモニア臭気強度と濃度の関係 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
臭気強度 | 1 | 2 | 2.5 | 3 | 3.5 | 4 | 5 |
アンモニア濃度(ppm) | 0.1 | 0.6 | 1 | 2 | 5 | 10 | 40 |
6段階臭気強度表示 | |
---|---|
0 | 無臭 |
1 | やっと感知できる臭い(検知いき値濃度) |
2 | 何の臭いであるかが判る弱い臭い(認知いき値濃度) |
3 | 楽に感知できる臭い |
4 | 強い臭い |
5 | 強烈な臭い |
嗅覚で感じられる臭いのレベルをその強度(『臭気強度』)で表示する方法が臭気強度表示法である。
人の嗅覚は、「無臭」から、「非常に強い」までの間の臭いの強さを6つの段階で嗅ぎ分けることができるとされている。
脱臭設備フロー図
納入実績
実証例
新六精機(株)が開発しました、「回転撹拌スクラバー(アクアスピンスクラバー)」は、産業廃棄物処理場やコンポスト工場など
の近隣住民、隣接工場からの悪臭による苦情問題を解決すべく独自の技術で開発を進めてまいりました。
現在、埼玉県寄居町の「彩の国資源循環工場」内、よりいコンポスト(株)様で採用されその効果は実証されております。
よりいコンポスト株式会社様 全景
アクアスピンスクラバー(3基)
循環排水処理槽